日本の伝統文化を知る「はじめての日本画入門編」最終回は着彩についてくわしく説明します。【其の三】

制作時間2h~4h(乾燥時間を含みません)

全3回に渡るはじめての日本画入門編も今回で最終回となります。はじめて日本画に挑戦する方向けに、どのような材料や道具を揃えれば良いか、事前準備からモチーフのスケッチ、本画の描き方、着彩までを説明します。

「日本画」という呼び名は 明治時代に「油絵」に対してそれまで日本で描かれていた絵画に対して付けられたことが始まりで、1000年以上の歴史があり、尾形光琳(こうりん)、伊藤若冲(じゃくちゅう)、など国内外で有名な画家が用いた技術です。現代では、主に和紙・鉱石から採取した顔料・膠(にかわ)という動物性の接着剤を用いた絵画全般のことを指します。

STEP.6 色を塗っていきます

下地を塗ります。

今回は「胡粉」と水干絵具の「黄土色」を混ぜベージュ色にしていきます。

1. 胡粉はすり鉢でよく潰します。

2. 水干絵具は皿に入れ少量の水を加え指で潰します。

どちらも粒が残らないようによく潰します。

3. 膠を少しづつ入れ指で練るように混ぜていきます。全体がねっとりなるくらいがベストです。日本画は濡れてる状態と乾いた状態でかなり色が変わります。乾くと白っぽくなることをイメージしておきましょう。

4. 膠と同量くらいの水を加えて塗りやすい濃さに調整します。

「膠の濃さを調整する」イメージ画像

刷毛で画面を塗っていきます。

1. はじめは縦横を意識してフラットに塗る感覚で全体に塗ります。

2. 完全に乾燥させる(1〜2h)

「刷毛でフラットに塗る」イメージ画像1
「刷毛でフラットに塗る」イメージ画像2

3. 二層目は軽く水で濡らし、刷毛をランダムに動かし滲みを意識した下地にしてあげると良いと思います。

4. 完全に乾燥させる(1〜2h)

注意

日本画の画材はドライヤーの温風を使って乾かすと顔料の剥離やひび割れに繋がります。ドライヤーの温風使用は避け自然乾燥、お急ぎの際は扇風機(冷風ならok)をお使いください。

「滲みを意識した下地の作成」イメージ画像1
「滲みを意識した下地の作成」イメージ画像2

花部分に色を付けていきます。

今回は白色の胡粉を使っていきます。下地の時と同様に絵具と膠を混ぜていきます。加える水は膠と同量よりも少し少なめが良いです。

1. 絵具を花びらの先端部分に塗ります。

2. 絵具を塗った筆とは別の、軽く水で濡らした筆で伸ばすようにボカしていくといった塗り方をすると綺麗なグラデーションになりいい感じです。乾燥後もう一度同じように重ねてあげると綺麗になると思います。

「花部分に色を付ける」イメージ画像1
「絵具を紙に「塗る」というよりも「乗せる」感覚で描く」イメージ画像

ポイント

絵具を紙に「塗る」というよりも「乗せる」感覚で描くと良いと思います。

膠は乾燥後も水を含むと接着が緩み取れやすくなります。色を塗る際は「塗った場所を何度も触らない」ことを意識すると良いです。

「花部分に色を付ける」イメージ画像2

黄緑色の絵具も塗っていきます。

花の部分と違いこちらはフラットに塗っていきます。

「黄緑色の絵具を塗る」イメージ画像1

ポイント

岩絵具は砂状の顔料なので少し時間を置くとお皿の底の方に沈殿します。
お皿を少し傾けて底にある絵具を筆ですくうように使ってあげると良いです。

「皿を少し傾けて底にある絵具を筆ですくう」イメージ画像

「黄緑色の絵具を塗る」イメージ画像1

日本画の絵具は乾燥にそこそこの時間がかかります(自然乾燥で30分〜1時間)。表面を軽く触って絵具が定着していれば次の色を塗ってOKです。

乾燥しているのに軽く触るだけで絵具が取れてしまう場合は膠が少し弱いと思われますで膠と水の配分を再調整してあげてください。

お皿の絵具がゼリー状になってしまった時→お皿をお湯につけて溶かします。

お皿の絵具が乾いてしまった時→お皿をお湯につけながらお皿に水を軽く足して筆等で混ぜてあげます。

「乾燥したら紫、黄色、濃い緑などの色を上から重ねて塗る」イメージ画像1
「最後に面相筆で白色の輪郭線を描く」イメージ画像2
「花びら一枚一枚を囲むように描く」イメージ画像3

乾燥したら紫、黄色、濃い緑などの色を上から重ねていきます。

今回は白い色と同じようにグラデーションを使い塗りました。最後に面相筆で白色の輪郭線を描きます。黒色でも日本画らしい仕上がりになり良いと思います。花びら一枚一枚を囲むように描いていきます。

絵が完成したら右下に漢字でサインを入れましょう。

STEP.7 〜片付け〜

筆はぬるま湯で洗います。

お皿に絵具が残っている時は、熱湯(60-100°C)を皿に注ぎ、筆などで混ぜ、しばらく経つと「水に浮いた膠成分」と「沈殿した顔料」に分かれます。上澄を捨て乾燥させることで顔料の状態に戻すことができ、次回また膠を入れることで再度使用することができます。こちらは「膠抜き」と呼びます。(水干絵具は膠抜きができません)

まとめ

日本画は下準備が長いけど一番大切!精神力!

膠は使い終わったら冷蔵庫に、固まったらお湯に。

とりあえず道具を揃えてまず一度描いてみよう!

最後に

日本画の画材は気温に左右されたり、絵具の剥落に気を使ったり、肌感覚で覚えることも多く、決して簡単な素材では無いと言えると思います。しかしながら、最初にも書かせていただいたように他の技法では再現できない表情で絵を描くことができる日本の伝統的な技術であることは間違いありません。

まずは材料を揃え、画材に触れ、とりあえず描いてみよう!という一歩がとても大切だと考えております。

今回は入門編としてかなり簡易化した日本画の描き方をご紹介させていただきました。その為、販売されている技法材料書籍等とは内容が異なる部分があると思います。是非「日本画いいな!」と思った際にはより専門的な道具、技法で知見を深めていただければと思います。

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楽しい時間をありがとうございました。また機会があれば、参加したいとおもいます。

住まいも遠い、仕事をしているなどがあるため、オンラインで個別に対応また、カリキュラムもご対応いただけるようでこの、ペースだったら続けさせてあげられそう、続けたいと思います。毎週は難しいのですが、2週間もしくは1ヶ月に一回ぜひ継続させていただきたいです。よろしくお願いします。

学校では美術の特別研究クラスが始まりましたが、名画の模写など真面目な内容であった様です。昨日の先生のレッスンは自由で楽しかった印象が強く、またレッスンに参加させていただきたいとの感想を持っています。

レッスンではお世話になりました。 また機会ありましたら、どうぞ宜しくお願い致します。

ありがとうございました。弟も参加したいです。

※オンラインレッスンを実際にご受講頂いた生徒の保護者様へ、弊社が実施したアンケートに対するご意見です。

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